灼熱サウナで百ます計算をする会
「あっちぃ~、暑すぎて馬鹿になるぅ~」夏になれば学生たちがこぞって発するこの言葉。しかし、考えてみれば夏だからといってテストの成績が下がることや、研究が滞ることはなかったような気がする。それでも気温を言い訳に鮎川はどうしても仕事をサボりたいので、ここはひとつ気温と脳の処理機能について実験をし、夏に馬鹿になってしまう根拠を探そうではないか。
5月はまだ春なのだ。
それではさっそく実験を…。しかし今はまだ5月、夏ではないのだ。そこで天才鮎川はアインシュタイン並みの頭脳をコペルニクス的転回*1させ、こう結論付けた。
部屋をサウナにしよう
これぞ天才の発想。というわけで以下のような実験を行う。
- 部屋をサウナ状態にして体温を上昇させる。
- 30分おきに百ます計算を解き、正答率と解答時間を比較
完璧なプランだ。それじゃあさっそく準備するぞ。わくわく
実験準備
というわけでまずは百ます計算シートを作成。エクセルを使って0~50の数値をランダムに出力させてみた。
いい感じ!そういえば小学生の頃は百ます計算が好きで自作の計算シートを友達と交換し合ってたなぁ…。はい、じゃあとりあえず解いてみまーす。
わーい満点!うれしいな。ちなみにこの時の体温は36.4℃。
ここはサウナ、6畳半(ほんとは8畳)
では次はサウナを作っていこう。まずはバケツにお湯を張る。
こうすることで湿度と熱気を再現するのだ。
この時点ですでに暑い!…なんてことはなかった。畳だからかなぁ…。こぼさないようにしよう。では、続いてエアコンの温度を最大まで上昇させる。
驚異の32℃。これだけでもかなり暑いのだが、更に追い打ちをかける。メタモルフォーゼ!
あまり厚着感が出ていないが、パンツ4本・Tシャツ3枚・パーカー2枚・ダウンジャケットを着用している。元が細いせいかあまりインパクトがない。かなしいね。
これで準備は完了。それではさっそく実験を始めよう。
実験開始30分
熱気にあてられたまま待機すること30分、じわじわと汗が流れてきた。
体温は37.1℃、意外と上がるものだ。では百ます計算をやろう。現段階ではこれといった不調は感じないがどうだろうか。
正答率などに関しては全てが終わった後に提示しよう。この段階ではまだ内緒なのだ。それでは更に30分待機。
実験開始1時間
あついです。すごく。現在の体温は37.3℃
うだうだせず、百ます計算に取り掛かる。
なんだか少し頭が重たくなったような気がしなくもない。それでも所詮はただの足し算、鮎川をなめるなよ。
思ったよりも順調だ。そう、順調すぎるのだ。ここで鮎川は一抹の不安を覚える。
これ記事になるか…?
というわけで腹筋しまーす。
ということで腹筋。59回で限界を迎えた。え?少ない?あついんだもん、お前らもやってみろよ。ではここから30分待機
実験開始1時間30分
先程の筋トレ、そして高温の環境に晒され続けた鮎川。さすがに苦しい。汗が頬を伝うが百ます計算を解く。
ちなみにこの時の体温は37.3℃。体温に変化はないが体は着実にダメージを受けている。
ここで脳が危険を感じたのか、今すぐにでもこの実験をやめようと言い訳が脳内をぐるぐると巡るようになった。そこで鮎川はさらに自分を追い込む。
うぉー!もえるぜ!!!あつい!うまい!あつい!うまい!
ではこれから30分待機
実験開始2時間
うーあついよぉ。でも百ます計算やるよぉ。
この時点で焦点が定まらなくなってきた。しかし、これもおもしろい記事を書くため、頑張ろう。
努力、戦い、成長
おもえば今まで鮎川は胸を張って努力したと言えることがない人生を歩んできた。やりたいことを突き進む、といえば聞こえはいいが、その実ただ逃げ腰なだけなのだ。少しでも不安を覚えれば逃走し、挫折を味わうことを恐れ様々な可能性から目を逸らしてきた。しかしそれが鮎川だ。これでここまで生きてきたのだ。今回も…。
いや、ちがう
思い出せ、幼き日の挫折を。学会でボロカスに叩かれた悔しさを。自尊心すらも犠牲にして得たあの成果を。この世に生れ落ちたことに対する憎悪、社会に蔓延る愚者どもに対する殺意を!
おれはやり遂げる。
実験開始2時間半
この時点の体温は37.7℃、耐えろ。
この四月、古郷での別れと新天地での新たな出会いによって忘れかけていた鮎川の原動力、醜いまでの憎悪と殺意をこの拳に込めていざ百ます計算。
解き進める。それは暗闇で一筋の光を求めるように。
長い戦いであった。
もう誰も、止められない。
なにこれ(執筆中の鮎川)
結果
というわけで実験結果は以下のようになった。
どうやら体温の上昇に伴い脳は処理速度を上げるかわり、処理性能が低下するようだ。また、体温が上昇しすぎた場合はそれらの関係が逆転する。…と、この結果を素直に受け取るのならば言えるだろう。しかし、そもそも平常状態の解答時間が長すぎる。つまり、今回の結果は体温よりも百ます計算に対する鮎川の“慣れ”が大きく影響しているのではないだろうか。より正確な議論をするためには、複数人で何度か実験を繰り返す必要がありそうだ。
しかし、そんなことはどうだっていい。体温がどうとか、脳がどうとか、そんなものはクソの役にも立たない。これまで鮎川を支え続けてきてくれた、この魂に宿る憎悪を取り戻せた。鮎川にとってはそれで十分なのだ。
まとめ
あい!というわけで今回は体温を上げながら百ます計算をやりました。いや~久々だからか、予想よりも時間がかかりましたね。熱でパフォーマンスが落ちているはずなのに解答速度が上がってるの見て焦りましたけど、なんとか記事にできてよかった~。今回はちゃんと結果が得れてない気がしますが、実際のところどうなんですかね?もしかすると、熱によって脳が危険を感じフルパワーで動くようになった…って可能性もあるかもしれません。脳は不思議だね。みなさんは絶対に真似しないでください。ほんとに死んじゃいます。
おわり
*1:誤用である